第15章 最終章
嬉しい事を言ってくる悟に、頬が緩みそうだ。
でも、ここで終わらせる訳にはいかない。
「…でも私は悟の事が好きだし…。
この通り恋愛体質だから、悟が面倒だと感じる奥さんになるんじゃないかしら。」
ワザと片手で頬を隠して、困った素振りをみせる。
「しずくだったら全然!!むしろ毎日好きって、愛してるって言って!僕応えるから!
SEXも任せて!絶対満足させるから!
ああでも、しずくの性欲には負けるかもしれないけど、どんな手を使っても僕で満足させて、他の男には目移りすらさせないから!」
ああもうやめて……ニヤけるのを我慢する方が大変だ。
必死で手で顔を隠して、悟には見えない様にした。
もう絶対、私の事好きじゃない。
何で気付かないのだろうか。
本当に自分は誰も愛せないと思い込んでいる様だ。
「お願いだから戻って来て…、僕はもう、しずくの居ない生活が耐えられない…。」