第15章 最終章
「いや…迷惑だよ…って……行ったか……。」
硝子の止める声も聞かずに、悟は部屋を出て行った。
「……で?結局は何ですか?」
嵐の様に去って行った悟を見送って、七海は硝子に聞いた。
「……さぁ…間違いなくしずくのフラグだと思うけど。」
ニヤッと笑って硝子が言った。
「フラグ?プラグじゃなくて?」
確かに……あの人は、泣いて離婚する様な女性じゃ無い。
「まぁ…それは……。」
帰って来たら聞こうかー。
10年の結婚生活を経ての離婚。
最後に笑うのは、男か女か……。
悟の背中を見送って2人が思うのは。
どうかあの男が泣きます様に。