第3章 今夜不貞を働きます
……これは卑猥なんて言葉では括れない。
着ない方がまだマシだ。
「っあのやっぱり…。」
「こちらもお付けください。」
「ええっ?!」
女性スタッフに目隠しをされて、ベットに寝かされる。
驚いて体を隠している手を取られると、カシャンと金属の感触と音がした。
そのまま腕を上に置かれて、どうやらベットとしずくの腕を固定されている様だ。
体を隠せる手も拘束されて、『あの姿』のまま横たわっている自分を想像する。
……とんでもない所に来てしまったのかも知れない。
頭の中が???でいっぱいだった。
相手の顔が見えないのは羞恥心を少なくするかもしれない。
それでも今の自分の姿の羞恥心の方が遥かに大きかった。
「あのっ!すみません!」
しずくは助けを呼ぶ様に叫んだが、どうやら女性スタッフはそのまま部屋を出て行ってしまった様だ。