第15章 最終章
「はっ、五条の思い通りに離婚出来た訳だ。
よかったなぁ。祝ってやろうか?」
バシッとボールペンを机に投げ捨てながら硝子は言った。
「はぁー…。本当に僕の事わかってないよね。」
「💢分かりたくもないわ!クソ野郎の思考なんて!」
悟のため息に、頭を抱えて硝子が言った。
ちょうどその時に、ガラッと部屋のドアが開いた。
2人が振り向くと、そこには七海が立っている。
悟の顔を確認して、七海は部屋の中に入りずらそうだ。
「どうした?七海、入って来いよ。」
悟は気まずそうな七海に、空いている椅子を差し出して中に入る様に促した。
面倒くさそうなその光景に七海は目を顰めたが。
結局は、悟が差し出した椅子にため息を吐きながら腰掛けた。
「「「…………。」」」
しばくの沈黙の後、声を出したのは悟だった。
「……しずくは元気だった?」
悟の言葉に、七海の片眉が上がった。
どんな心境でそんな事を聞いているのだろうか。