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【呪術廻戦】五条悟の奥様は離婚したい【R18】

第14章 あなたの何者にもなれなかった


何でここまで悟がしずくを引き止めようとするのか。

気にはなるが、それを問い詰めたところで良い返事ではない事は分かる。




「そんな気持ちがあるなら、次のお嫁さんには優しくしてあげて。」

「僕はもう結婚なんてしないよ…一生…。」




悟にとっては、苦痛でしか無い時間だったのかもしれない。

本当は悟が他の誰かと仲良く暮らすなんて考えたく無い。

そのまま一生誰も愛さずに過ごして欲しい。




そんな呪いの様な言葉をかけるほど、そこまで嫌な結婚生活では無かった。




「……元気で。」

「………………。」




もう側でその姿を見る事は出来ないけど。

それでも無事に元気で過ごしてくれているなら、それでいい。




それだけ言うとしずくは悟に背を向けて歩き出した。

一歩一歩歩く度に、お互いの10年が思い返される。




(…本当にろくな思い出が無い…。)

苦笑いする様に、しずくは目を伏せた。



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