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【呪術廻戦】五条悟の奥様は離婚したい【R18】

第14章 あなたの何者にもなれなかった



きっとしずくはこのまま東京に帰るつもりは無かったのだろう。

そう言った悟に、しずくは小さく頷いた。




それはとても気持ちの良い日中だった。

青々と茂った桜並木で作られた影が、2人の歩く道に敷き詰められていてた。




そんな道を2人は黙って歩いた。

いつもの様に、そこにはお互いの気配だけがある。




横に並んでいた悟の足が止まった。

数歩歩いて、悟が来ないと分かってしずくも足を止めた。

振り返って悟を見ると、少し頭を下げて足元を見ている様だ。




「僕が……しずくを愛すると言ったら、離婚はしないか?」




小さかったけど、その言葉はしずくにハッキリ届いた。

一瞬驚いたが、すぐにしずくは笑った。




「悟…人を好きになるのは努力じゃないのよ。」

愛を知らない悟らしい発言に、思わず笑ってしまった。

でも、その悟の気持ちが嬉しかった。


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