第3章 今夜不貞を働きます
「このお店に僕以上の男と、この金額に見合った男はいる訳?」
悟はギロッと男を見下ろして、ダメ出しの一言を添えた。
「あの女はこの金額以上の価値がある女なんだよ。
そんな男はここに居るかって聞いてんだ。」
普通に客を迎えただけなのに、訳の分からない男まで着いてきた。
大事にしたくない男が選択したのは、大金を受け取り悟の要望を叶える事だった。
「それじゃあ、しずく待たせちゃ可哀想だから、早く用意しよう。
あっ服はコレを着せてね。
あとこの目隠しと……手錠無いや、君すぐ買って来て。」
「…………当店はあくまで健全なSEXをお楽しみいただく……。」
悟の用意したモノをチラリと見ながら、男は困惑した様に言った。
「ああ、いいのいいの、僕の奥さんを懲らしめる為にやるだけだから。」
「っ!奥様なんですか?!」
悟は衣装を女性スタッフに渡すと手をヒラヒラさせながら男を払った。