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【呪術廻戦】五条悟の奥様は離婚したい【R18】

第14章 あなたの何者にもなれなかった


あの日、京都で百鬼夜行を止めていた拓海。

下級の呪術師を助ける為に、特級過呪怨霊に殺されたと、後からその呪術師に聞かされた。




双子の片割れが居なくなった虚無感は、今でもまだ鮮明に覚えていた。

その報告を自宅で受けたしずくは、ただ茫然とリビングのソファに座っていた。




夏油傑を悟が祓ったと、百鬼夜行の終わりの報告を聞いても。

良かったとは到底思わなかった。




しばらくして、家に帰って来た悟が、リビングに入り、しずくに近付いた。

しずくは入って来た悟を見ないで、ずっと一点を見つめていた。




普段なら、帰って来た事に声をかけるのに。

その時のしずくには、そんな余裕すら無かった。




「…… しずく、実家に帰って、拓海くんを見送ってあげるといい…。」

拓海の事は、悟の耳にも届いていた様だ。




しずくは悟の言葉に、スッとソファから立った。



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