第12章 お互いのパートナーを決めましょう
「いい匂いがするね、これだけでお酒が進みそう。」
ホテルの最上階のフレンチにて、綺麗な夜景と美味しいお酒を嗜む。
そして目の前には、自分に好意を寄せてくれる素敵な男性。
『しずくってデート出来るの?』
悟に馬鹿にされた様に言われた事を思い出して、しずくはフッと笑った。
自分がプロデュースして、出来上がった完璧なシチュエーションにしずくは勝利の笑みを浮かべる。
「…食前酒も前菜とよく合いますね。」
そう言って、食事と美味しいお酒を嗜んで、よい雰囲気に酔いしれる。
一方、七海はと言うと。
正直、夜のデートプランをしずくが選んだ事にビックリしている。
男の自分が、用意するシチュエーションだと思っていたから。
しかし、こういう場で男性に甘えるとか、浮世離れ出来ていないしずくが純粋に可愛い。