第11章 この最低男
「……悟…もう欲しいの…。」
「うん…。」
悟はまだ入れてくれない。
「…悟…。」
ぎゅっとしずく目が萎んだ。
「…好き…早く入れて…。」
初めて聞くしずくからのその言葉は、悟の耳の奥に響き渡った。
情欲に支配されて言わされた求愛。
それすら簡単に、悟の気持ちを昂らせる。
悟は思い切り、しずくの中に治った。
「はっ!や……。」
入れただけでイくほど痙攣するしずくの中。
悟は入れた後に、腰にくるブルッとした衝撃に顔を顰める。
「しずく…誰が好きだって?」
「…はっああ…悟…悟が好きっ!」
そう言わなければ、慰めをくれないだろう。
悟に揺さぶられながら、しずくはただ悟から与えられる快楽だけに支配される。
「…しずく…可愛い…好きだよ。…僕の事も好き?」
「あっああ…好き…。悟が好きっ!」
そう伝えて、またしずくの体は大きく反った。