第11章 この最低男
ポロポロと涙を流すしずくを無視して、悟はしずくに馬乗りになった。
そしてその手は涙を拭う事はしないで、しずくのむねをぎゅっと掴んだ。
「ゔぅっ…。」
悟の手が服の上から胸の先端にある突起した先端を摘む。
両手でクリクリと、その感触を確かめるとしずくの反応をジッと見る。
足りない刺激に疼きで体が捩れた。
「…あなた、どうかしてるわ…。」
全然刺激が足りなくて、もっと激しく触って欲しい。
悟に嫌悪感を持っているのに、体は悟を求めていて、おかしくなりそうだ。
「…しずく…それじゃあ勃たない。」
勝手に情欲に火照っているしずくに悟は冷たく言った。
今日はしずくの泣き顔だけでは興奮しない。
それ以上にしずくは悟を怒らせた。
いつも悟がしずくを泣かせるのは、しずくが悟を離婚したい為に攻撃するからだ。