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【呪術廻戦】五条悟の奥様は離婚したい【R18】

第10章 これは愛ではありません


きっとこの人は、何も理解していない。

目を伏せているしずくを見て、七海はそう思った。




それこそ、今より昔。

まだ高専に通っていた時に、関西の方で呪いの討伐の仕事があった。

当時、二級の自分としずくの2人がかかり。

それなりに重たい案件だった。




同じ階級の2人。

もうペアで動くのは嫌だった。

目の前で亡くなった同級生。

もう2度とあんな気持ちも現場も願い下げだった。




悟や傑の様に呆れて、諦めるほどの距離は無い。

お互いに背中を預けるのに、頼り過ぎず、それでも信頼を置ける距離。

相原がいなくなって、初めて同僚に背中を預けた。




その心地よさに。

目線を上げて見据えたその姿に。

七海は息を呑んで、しずくの佇まいに目を奪われた。




あの時からしずくが好きだと言ったら。

目の前のしずくはどんな反応をするだろう。

そんな昔の気持ちから、硝子の提案を受けたと言ったら…。




少しは五条悟より、自分を見てくれるだろうか。



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