第9章 とても変な夫婦関係です
「しずくの泣いている顔可愛い。
他の男には見せないでね、酷い事されちゃうから。」
悟より酷いことをする男なんていないだろう。
「本当はしずくからも好きって言われたかったけど、『持たなそう』だから、もう出すね…。」
「…………。」
散々抱かれて、もう返事すら出来なさそうだ。
浅い息を繰り返して、グッタリしている。
悟は射精する為に、腰を思い切り動かした。
すぐに込み上げてくる射精感に身を任せながら、腕の中で必死にしがみ付いているしずくにキスをする。
「っ……あ……っっ…。」
体が震えて、しずくの中に全ての欲望を放った。
「っ…………っ…。」
余韻で何度もイッた後、力が抜けた体でしずくに覆い被さった。
最後は声も出してくれなかった女を大事に扱った。
いつもだったら、さっさと退ける体をくっ付けて、息の荒いしずくの体を労り、優しく体を撫でる。
汗でベッタリの髪を掻き上げて、見えた頬に何度もキスをしながら、好きだと囁いた。