第8章 私の初恋でした
それでも初めての痛みに、悟の律動に堪えるしか出来なかった。
目を瞑って、シーツを握り、この時間が終わるのをただ待っていた。
「っ……はっ……はぁ…。」
悟の体が硬直して、ぎゅっと抱きしめてくる力が強くなった。
動かなくなった悟に、しずくはゆっくりと目を開けた。
悟の荒い息が耳元で聞こえて、それが終わったのだと教えてくれた。
しばらくすると悟が体を起こした。
「っ…。」
中から悟のモノが出た刺激さえ痛みがあって、しずくは顔を顰めた。
悟はそんなしずくを気にする事なく、自分の処理をし始める。
その光景をしずくは働かない頭でぼーっと見ていた。
今自分がどんな姿なのかすら、想像出来ない。
服を着終わった悟が、しずくを見下ろした。
しずくの髪の毛の束を摘んで、横になっているしずくに顔を近付ける。
「これからよろしくね『奥さん』。」