第8章 私の初恋でした
一度言われた事を二度と言わせない。
悟の名前を呼びながら、震えているしずくを見下ろして、大変満足した。
綺麗だと分かっていた顔も、脱がしてみたら結構ある胸も。
触れたら吸い付いて、手を滑らすのが楽しい肌も、全てに興奮した。
後はどうにか、この震えている女を宥めなければいけない。
「… しずく、怖かったら目を瞑ってな。」
悟に言われて、しずくはぎゅっと目を瞑った。
悟の唇が首筋に触れたのが分かった。
ちゅっちゅっと、舌と唇を使って、悟がしずくの肌に痕を付けていく。
瞑っている目から、ジワっと涙が流れた。
目を瞑っていても怖かったから。
その様子を見て、悟は小さくため息を吐いた。
「……泣くなよ、泣く女を抱く趣味は無い。」
「…はい…。」
「後、『嫌だ』『痛い』も言わないで、萎えちゃうから…。」
しずくの手がぎゅっと握られて、流れる涙を堪えている。
「目を瞑っていれば、すぐに終わるから…。」