第7章 あなたの婚約者です
スッと悟がしずくの側に来た。
「……しずく……もう限界……。」
そう言った悟の目が座っている。
しずくは苦笑いで会場を見渡した。
目ぼしい女の子達がまだ残っている。
「……もうちょっと我慢出来る?」
しずくがそう聞いても、悟の目はどんどん死んでいくばかりだ。
「………じゃあ、一緒に決めようか……。」
このまま悟1人で女の子達を相手させていては、その内消えてしまいそうだ。
悟はしずくの顔に、眉間に皺を寄せるが、1人で相手するよりはいいらしい。
しかし、悟がこちらに来ると他の女の子達もついて来てしまう。
まずはこの子達に現実を教えよう…。
「何で離婚するんですか?」
無邪気な質問が核心を抉る。
「……うちの奥さんの性欲が強くて、僕じゃ満足出来ないみたいで。」
「………💢」
さっそく悟の嫌がらせが始まった。
しずくの笑顔に青筋が入る。