第6章 あなたは私の何を知っているの?
目を瞑ろう。
悟を居ないものと思って、この狂った時間をさっさと終わらせよう。
しずくは決心すると、自分の胸を軽く掴んだ。
「やっぱり乳首からなの?好きだって言ってたもんねぇ。」
「…黙ってて…。」
悟の声が聞こえると集中しづらかった。
「………ん…っ…。」
それでもいつも通りに優しく乳首を摘んだ指先で擦ると、気持ちのよい刺激と声が漏れた。
……やれそうな気がする…。
どんどん固くなる乳首を自分で擦って、体を敏感にさせて疼きを溜めていった。
そして下半身が切なくなって、しずくはたまらず下を触るのだった。
「あ…っ…んん……。」
1人でする時は、こうして声を抑えていつも自分を慰めていた。
自分の手に悶えて擦れる背中のシーツの感触まで気持ちいい。
だんだんと興が乗ってきて、このまま続けていればイけそうな感覚になってきた。
「…ローター使わないの?」
悟の声が現実に引き起こすと、しずくは一旦手を止めた。