第6章 あなたは私の何を知っているの?
これはすでに悟にバレている様だ。
何故こんなにすぐバレるのだろう……。
怪しいのはスマホか?
「……何処行くの?」
悟がニヤッと笑ってしずくに言った。
「何処だっていいでしょ。邪魔しないでよ。」
サッとリビングを通ろうとして、やはり悟に捕まった。
「しずく。ソレは許さないよ。」
「…………何でよ……。」
しずくが何処に行くのか分かってて言っている様だ。
「恋愛は出来ないけど、欲求なら僕で満たせるし、わざわざ他の男に行く必要ないじゃないか。」
「だから、あなたが嫌なのよ。」
この話に関してはずっと平行線だ。
他の男と恋愛してもいいと言ってくるくせに、何故か情欲だけこだわってくる。
「はぁ、あなたが私を抱きたいの?」
しずくはワザと悟を挑発する様に言った。
それに多少は悟もムッときた様だ。