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露花の恋【進撃の巨人】

第1章 Episode 01




リヴァイ達がエルヴィンとの取引で調査兵団に入団して数週間、彼らの立体機動装置の腕前に関する噂は瞬く間に兵団中に広まった。

「彼は...訓練兵団に行っていたの...?」
「いえ、そんなはずは....」

(チッ、どいつもこいつも人を見世物みたいにジロジロ見やがって)

「面白れぇー!!」
「ハンジさん...!ちょっと待って!」

日に日に彼らの訓練の様子を見ようと他の隊からも人が集まる中、彼らの世話もとい厄介ごとと任されたフラゴンは頭を抱えていた。変革の一翼として高い実力をもつリヴァイ達の入団を認めたとはいえ、彼らは上官への敬意や兵士としての気概をまるで持っていない。本来は彼らを連れてきたエルヴィンが面倒を見るべきだと文句を言おうにも、のらりくらりと交わされる始末だ。


「_あら、訓練盛り上がってるのね。すごい人だかり」

ふと声をかけられフラゴンは後ろを振り向くと、そこには彼が密かに想う人物がいた。しかし、生憎彼女は別の男の補佐官を務めている。

「....エミリー。お前からもエルヴィンに言ってくれよ。俺にあいつらの指導は無理だ。まるで言う事を聞かねぇ」
「ふふっ。大丈夫よ、フラゴンなら。調査兵団で一番面倒見のいい貴方だから、エルヴィンも貴方に彼らを任せてるんだろうし」
「そ、そうか...?でもなぁ....」

口ではそう言いながらも、フラゴンは新兵達の教育には人一倍熱心な人物だ。エミリーに煽てられたのも功を奏し、彼は上機嫌でリヴァイ達の訓練に当たるのだった。

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