第4章 #02―シラユリ―
カリンside―
私たちは12歳になった。あれから2年早いものだ。
「私は運悪くお前らの教官になったキース・シャーディスだ!」
す、すっごく怖い教官だ…。でも、私は絶対兵士になるんだ!お兄ちゃんの命を人類に、未来に繋げるために!!
キース「おい貴様!」
アルミン「ハッ!」
キース「貴様は何者だ!」
アルミン「シガンシナ区出身!アルミン・アルレルトです!!」
キース「そうか!馬鹿みたいな名前だな!親が着けたのか?!」
アルミン「祖父が着けてくれました!」
キース「アルレルト!貴様は何をしにここに来た?!」
アルミン「人類の勝利の役に立つためです!!」
キース「そうか!それは素晴らしいな!貴様は巨人の餌になってもらおう!3列目後ろを向け!」
アルミンの隣にいた私は話しかけられなかった。通過儀礼のような物なのだろうか…?
けどそんな事はどうでもいい。私はただ我武者羅に、兄が繋いでくれた命を無駄にしないように、死ぬ気でこの世界に食らいつくだけだ。
キース「貴様は何者だ」
トーマス「ハッ!トロスト区出身!トーマス・ワグナーです!」
キース「声が小さい!」
トーマス「トロスト区出身!t」
キース「聞こえん!!!」
金髪で短髪の彼、アルミンより声が小さかったから言い直させられてる。手厳しいな…教官。
先生「懐かしいな、お前も訓練兵の時は初っ端からあれだっただろう。」
先輩兵「懐かしいですね、」
キース「違う!お前は豚小屋出身!家畜以下ダっ!!」
ミーナ「ハッ!自分は家畜以下でありますッ!!」
キース「違う!!」
緩く2つ結びにした黒髪の女の子。ミーナと言ったかしら?
教官。女の子になんてこと言わせるのかしら…。お気の毒だわ…。
先輩兵「しかし、あの恫喝にはなんと意味が?」
先生「通過儀礼だ、それまでの自分を否定して、真っさら状態から兵士に適した人材を育てる。そのために必要な過程だ。」
先輩兵「ん?何も言われていない者がいるようですが…?」
先生「既に通過儀礼を終えた者にはしつようない。恐らく、2年前の地獄を見てきた者たちだ。面構えが違う。さ、行くぞ」
―キース「貴様は何者だ!」
ジャン「トロスト区出身!ジャン・キルシュタインです!」
キース「何しにここに来た!!」
ジャン「っ、憲兵団に入って…内地で暮らすためです」