第4章 #02―シラユリ―
エレンside―
シガンシナ区陥没後、鎧の巨人が現れ、壁を破壊したため。ウォールマリアの内地まで巨人が占領し、人類は大幅に活動領域を後退させることとなった。
―エレン「やめてよ!父さん!」
グリシャ「お前の為なんだ!いいか!地下室だ!必ずそこへ行け!」―――――
ハッ!夢……?
エレン「父さんに会っていた気がする……」
夢……なのか?ん?なんで父さんの鍵を俺が持ってるんだ?
疑問に思いながら服の中にしまう。
ミカサ「そんな、夢だよ……。」
「……。」
カリンはあの日からずっと虚ろであまり喋らなくなった。
ミカサが気にかけてあれこれしているが、全く戻る気配がない。
ミカサ「カリン、エレン、食料の配給があるって、行こう?」
3人で配給所に向かう。
ミカサ「ここ食料庫だったって。船で来た人は皆ここに避難してる。」
市民「おい!ちゃんと並べよ!」
市民「あぁ?!こちとら昨日から何も食べてないんだよ!」
ミカサ「私たちはまだ生き残ったわけじゃない。」
パンを4つ抱えて走ってくるアルミンを見つけた。
アルミン「おーい!エレン!ミカサ!カリンー!間に合ったよ!おじいちゃんが子供の分だからって取っておいてくれたんだ!」
兵士「チッ!なんでよそ者に食料を渡さなきゃならないんだ」
エレン「なんだアイツ?」
アルミン「仕方ないよ、きっと人数分ないんだ。」
兵士「どうせ巨人が入って来たんなら、口減らしにもっと喰ってくれりゃァ良かったのによ!」
その言葉にエレンが怒り、スネを蹴りに行った。
兵士「何すんだ!このガキ!」
エレン「お前らなんて!見た事も無いくせに!巨人がどうやって人を―!!」
兵士「っ!なんだと―!」
アルミン「ごめんなさい!!!お腹がすいてイライラしてて、大人に失礼なこと言ちゃって、ごめんなさい!」
兵士は周りの目線が気になったのか、舌打ちしながら離れていった。