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12歳年下の彼に溺愛される話

第57章 須磨浦山上遊園



黄色や赤や緑に青と
カラフルな1人乗りのリフトに
椅子と同じ色の屋根がついて居て。

この鉢伏山と旗振山を結ぶ
観光リフトは、高さ2m ぐらいのところを、
秒速1m のゆっくりとした速度で移動する。

ブランコのような
剥き出しの状態のリフトに
乗って山から山を移動するんだけど。

イメージとしては
天橋立のビューランドに
移動するあのリフトと
同じ様なリフトでここのは、
実は3 才以上であれば一人乗りができるらしい。

これ…3歳児…一人で乗るんだ…。

このリフトの全長は268メートルで
4分15秒であっちの旗振山に
移動する事が出来る。
高さ2メートルと…はいえ…
下に吊り橋の様な物があるとはいえ…。
心地いい春風を感じながら、
下の須磨浦公園の桜と…明石海峡大橋
そしてその先にある淡路島まで見渡せる。

『巴さ~ん』

私の前のリフトに乗ってる彼が
後ろを向いて、
こっちに声を掛けて来て
スマホで動画を撮ってくれて。

こっちからもリフトに乗ってる
彼を自分のスマホで動画に撮って。

自分の足の下の吊り橋に
白い文字でせっつのくに
白い線が引かれていて
はりまのくにと書かれている場所の上を
自分のリフトが通過する時に。

あの時の…記憶と今見てる
この光景がピッタリと重なって
ああ、これこれここだと…
思わず…その昔の国境を
自分のスマホについつい
画像として納めてしまっていた。

まぁ…あの頃と…ここが変わってない
ってことなんだけど。あの時も
乗ったはずのカーレーターの記憶は
私の脳内には…全く無くて。
このリフトの事は憶えてるけど
この先に何があるかも……、
実は全然記憶に残ってないんだよねぇ。

須磨浦山上遊園と言う位だから
ちょっとした遊園地があるんだろうけど。

せっつ駅から
リフトではりま駅に移動して
彼と降りた先で合流する。

「ねぇ、港斗君。
この先って何があるの?」

『う~ん、特には別に
大したものは無いですよ』

ここまで3つ
乗り物を乗り継いで来たのに
ここには大した物はなにもないと言う。

駅を出た先には階段があって、
階段を上って行くと。

お金を入れて乗れる
小さい子が乗るミニカーランドがあって。
バッテリカーで遊べる場所になっている。



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