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12歳年下の彼に溺愛される話

第50章 劇場型アクアリウム átoa



カエルが嫌いな人なら
悲鳴を上げそうな光景ではあるんだけど。

『巴さん、
あれ…ゾウガメですっけ?
なんか普通に…歩いてるんですけど?』

え?ゾウガメ??
ゾウガメがフリーダム?と
彼が指さしている方を見ると。

確かにのっそのっそと、
音がしそうなそんな足取りで
歩いているゾウガメが居て。

『エサやりとかもあるんですねぇ~』

その辺を普通に歩いている
ゾウガメの…住んでいる場所の
立て看板を彼が眺めていて。
有料でこのゾウガメさん達に
ご飯をあげたりとかできるらしい。

「ねぇ、港斗君…あのなんか
赤い水槽があるでしょ?
あそこ…見たいんだけど…」

水槽が並んでいる所に
真っ赤なライトで照らされている
何が居るのか謎めいた水槽があって。
その中に何が居るのか気になったのだが。

そのおがくずが入った水槽の中には
毛がないネズミが沢山いて。

『ハダカデバネズミって言う
ネズミらしいですよ?』

「でも…こんなにネズミを
一緒に飼育したら増えまくるんじゃ…」

ネズミは沢山一度に出産して
増えるからネズミ算なんて
そんな言葉があるぐらいだし。
ペットショップでハムスター買ったら
お腹に赤ちゃんが居たとか…
そんな友達が…居たな…そう言えば。

『凄いですよ巴さん、
このネズミは増えるのは
女王ネズミだけみたいですよ。
後のネズミは繁殖力は無いらしいです』

このハダカデバネズミと言う
毛の生えてないネズミは
集団生活をするらしいのだけども。

女王アリとか女王蜂みたいに
女王だけが赤ちゃんを産んで
その子供達がお仕事をするのだそうだ。

それも…ネズミって
大体短命なんだけど
このハダカデバネズミは長生きするらしくて。

ガンや老化に対する耐性を
持っているらしくて
30年ほど生きるのだそうだ。
それも…驚く事にその…生涯の8割の
期間を全く老化せずに過ごすのだそうで。

『……凄い…見た目は単なる
裸ん坊のネズミにしか見えませんけど。
ハイスペックネズミじゃないですか…』

でも…働きネズミは…老化しないとは言え
ずっと…子育てとかしたり
増えるから巣を大きくしたり
食べ物を集めたりするわけで。
赤ちゃんは…女王ネズミにしか産めないし。



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