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12歳年下の彼に溺愛される話

第50章 劇場型アクアリウム átoa



「オスは…どこから来るんだろう?」

確か働きアリとか働きバチとかって
みんな雌だって聞いたことあるけど。

『ヤバいですよ、
ハダカデバネズミ。
ガンにならない上に老化しないって
それだけじゃなくて、
低酸素状態でも活動できて、
痛みも感じないらしいですよ?』

「いや…もう、それ、使い捨ての
戦士感しか…しないんだけど…?」

このハダカデバネズミ達は
真社会性と言う、
高度な社会性を持っているのだそうだ。

このハダカデバネズミには
階級が存在していて
巣のネズミの全ての母である。
『女王ネズミ』
そしてその繁殖相手である、
『繁殖ネズミ』(王様ネズミ)
そしてその他の『働きネズミ』達。

「その雄のネズミは??どこから来るの?」

女王アリとかはずっと
1回だけ交尾して生み続けるけど。
このハダカデバネズミは違うらしい。

自分の父親や兄弟と言う
血縁関係にある雄と交尾を繰り返して
数を増やしてくのだそうだ。
近親交配は…奇形が発生するリスクがある
と言う話は有名だが…。
このハダカデバネズミには理由は謎だが
その遺伝子のバグの様な現象は起こらない。

アリやハチの世界では
次期女王は特別に育てられるのだが。
このハダカデバネズミはそうじゃない。

女王ネズミが死ぬと、
巣の中の働きネズミのホルモンが変化し
血肉の争いを制したネズミが
次の女王になるのだそうだ。

昔の歴史の王位争いみたいなのが
このネズミの社会にもあるんだな。

しばらくその…不思議な生態をしている
裸で出っ歯のネズミを彼と眺めて。

このエリアには…他にも
私は毒があるよって言う
カラフルな色合いをしたカエルや
イグアナと言った感じの生き物や。
凄い綺麗にとぐろを巻いてる蛇がいたり。

ゾウガメだけじゃなくて
ワラビーも居たりして。
色んな生き物を観る事が出来る。

次の順路は上の階の3階になるので。
2階から3階へと移動する。
壁や…エレベーターのドアとかも
魚をモチーフにした絵が描いてあったり
ちょっとした隠し要素みたいになってる。

3階に移動すると
壁に大きな絵画の様になって居る。
オーバーハング水槽があり。


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