第36章 チョコよりも…いちごよりも甘く
そう彼が私に対して言って来て。
メンソレータムのリップの使い道なんて、
唇に塗る以外…は…無いんじゃ…。
昔…、何か勉強する時の眠気醒ましに
目の下にメンソレータムのリップ
塗ったらいいとか聞いた事ある様な??
『安い媚薬って言われてるんですよ?』
媚薬??ってえっちな気分になる
あの媚薬って事??
メンソレータムのリップが???
媚薬になるの??
雄介さんが読んでた男性向けの
漫画雑誌の
通販のページとかに…、
業務用のコンドームとか…
144個もどうするの??って
そんなのと…一緒に…何か…
小さな軟膏が…売ってたりしたけど。
何とか鳴かせとか、何とか狂いみたいな。
そんな感じのネーミングのやつ…。
後なんか…飲み物に数滴…みたいなの。
あの子も貴方の虜…みたいな…。
媚薬ってそんなイメージだけど、
この…1本100円ちょっとの
メンソレータムのリップが媚薬??
中学生の時とか、普通に塗ってたけど
リップを塗ってえっちな気分に
なったりなんて…した事ないし…。
「安いリップ…じゃなくて?」
『リップにもなって…、
えっちな事にも使える
万能アイテムですよ?
このお値段で、お値段以上ですって。
まぁ…僕も…そんな話を聞いた事が
あるって位ですけどね…?』
じっ…と巴が港斗の顔を
何とも言えない顔をして
睨む様な視線を向けて来る。
「嘘ッ…、した事ある顔してる…ッ」
メンソレータムのリップの
えっちな使い方の経験があるのが
何故だか巴にバレてしまって。
素直に…高校時代の彼女…3人に…
使ってした事あります…と…。
素直に白状されたらされたで
微妙な気分になってしまうんだけど。
『でも…、巴さんが…
未経験で…良かったですよ。
だって…、これ使うの
初めて…なんですもんね?』
私は…彼の前に…雄介さんと
8年間交際していて、
その前の彼氏は…高校の時に…、
付き合ってた人で。
…えっち…するってなった時に…
3回ほど…出来ず終い…で
その後から…ちょっとギクシャクして。
すれ違いみたいになってたけど、
その後に…やっと…えっちできて。
これから…って思ってたら
受験勉強に集中したいから
距離を取りたいって…言われて。