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12歳年下の彼に溺愛される話

第34章 神戸北野ホテル



こんな風に
丸い形のお風呂の中の
ピンク色をした
イチゴの香りのお湯に浸かって。
もこもこのホイップみたいな
泡に囲まれていると。

自分達がイチゴの
プチタルトにでもなった気分だ。

こっちのおっぱいの上に
彼がこんもりと泡を乗せて来て。
洗っている…と言うよりは
おっぱいに泡を塗り付けて来て。
仕返しに彼の胸板に泡を塗り付けて。

じゃれ合ってい居る間に
彼の鼻の頭に泡が乗ってしまって居て。
その泡を指先で巴が拭った。

『泡…、ついちゃってましたか?』

「うん、鼻の先についてたよ?
ねぇ…港斗くん…神戸北野ホテル
私ね…1回泊ってみたいなぁ~って
ずっと…思ってたんだよね」

『異人館にしても、ここにしても
逆に近すぎて来ないと言うか
行かないって所…ありますもんね』

「そう…異人館…も…
地元にあると…意外に
行かないと言うか…
北野にあるカフェとか…には
行った事あっても、異人館の
中に入って見学しようかって
あんまり…ならないなって」

巴が港斗の身体にもたれ掛って、
スリスリと自分の身体をすり寄せる。

『じゃあ、灯台下暗しで
逆に新鮮だったって事ですか?』

「うん…、今日だけでも
ご利益に沢山…あやかっちゃったしね」

『パワースポットだらけで
逆にご利益分散しちゃいそうですけどね。
さ、…このままずっと
イチゴの香りのお湯に浸かってたら
こっちまでイチゴに
なっちゃいそうですし…
あっち…行きましょうか?』

バブルバスを出て、
シャワーブースで
身体にくっついている
泡を綺麗に流して。
備え付けてあった
ふかふかの大きなバスタオルで
身体の水分を取ると。

ベッドの前まで
一緒に移動して来た彼が
巴の顔を覗き込んで来て。

『巴さん…』

「ん?何?港斗君…」

『その…今日は…何と言うか、
巴さんから僕への、
バレンタインのプレゼントって
そんな感じになってるじゃないですか?』

今日の…宿泊費用は
私持ちになってるから、
バレンタインのプレゼントと言う
彼の言い方は間違いじゃない。

「うん、そうだよ?
それが…どうかしたの?」

『だったら…、夜は…
僕から…巴さんに…
えっちなリクエスト…しても
OKとかって…特典とか…って』



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