第16章 １２月１７日から…１２月２２日

アイリスオーヤマの２つに分かれた
四角い深めの鉄板の片側に。

フライパンである程度まで
仕上げて置いた煮込み切れてない
煮込みハンバーグを、
巴は先にハンバーグを移動させて
煮込むソースを上からかけて
後はホットプレートのスイッチを
入れればいいだけにして置いた。

チーズフォンデュもココットに
さっき溶かして置いたチーズを
移してあるから、彼が来たら
こっちもちょっとレンチンして。
反対側のホットプレートの
具材を温めながら中央に
ココットを置いて置けば。
トロトロのチーズがずっと楽しめる。

テーブルの上に
ワイングラスを２つ並べて。
さっき買って来た、
ワインのボトルをその隣に置いた。

ワイングラスとボトルワインに
その前に買って来た
キャンドルホルダーを置き直して。

アイリスオーヤマのホットプレートを
クリスマスらしい柄のテーブルクロスの
センターにどんと鎮座させる。

延長コードで、コンセントから
ホットプレートにつなげて置いて。
これでいつでも彼が来たら
仕上げをする事が出来るし、
美味しい出来立ての
煮込みハンバーグが食べられる。

「あ、そうだ…、
先にシュトレンも…カットして
お皿に乗せて置こうっと」

港斗君と一緒に行った、
ハーバーランドの
クリスマスマーケットで
購入したハーフサイズの
シュトレンも、明日の朝までで
計算してカットして来たから。
大分、小さくなってしまって居た。

アドベンドの期間中、ドイツの人達は
こんな風に段々と小さくなる
シュトレンを見ながら、
クリスマスを心待ちにしてるのかなって。

ここは…日本の兵庫県だけど。

何故か…ドイツに居る人達と

一緒にクリスマスを待っている様な。

そんな気がするのは、
これがクリスマスマーケットで
購入したシュトレンだからなのかも。

リビングのピンク色の
クリスマスツリーのライトの
スイッチを入れて。
アレクサにクリスマスソングを
流して貰った。

「今頃…あの人たちは…
離婚の相談でも…してるのかな…」

去年のクリスマスを
一緒に過ごした彼は…、
今年は別の女性と…過ごすのだろうと
思っていたクリスマスが…。