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12歳年下の彼に溺愛される話

第11章 12月9日の土曜日~10日の日曜日




何だかんだ言って妹の千冬が、
港斗君が浮気してるかも知れないって
私よりも真剣になって、怒ってて。
それが誤解だって、分かった途端に。
私よりも、彼の事をベタ褒めして
喜んでた感じだったから。

それだけ…千冬が…、
私はもう36歳だし。
後がないだろうからって、
心配してくれてるんだろうなって。

そんな風に思うと…。

色々と口煩かったり、
素直じゃ無かったりするけど。
千冬は優しくていい子だなって、
そんな風に思ってしまっていた。

千冬が…メイクとヘアを
どうするかイメージしたいから。

港斗君に買って貰った
紺色のパーティードレスと。
当日に身に着ける小物とかを
一式床の上か何かの上に置いて。

コーディネイトした状態で
画像を送ってと言うので。

リビングのセンターラグの上に
買って貰ったパーティードレスを置いて。

持っていたベロアのボレロを羽織れば
肌の露出も抑える事が出来るし。
冬の結婚式に…相応しい恰好かなって。

前に妹が新しいの買ったし
色が気に入らないと押し付けて行った。
ブルーグレーの色合いの、
パーティー用のクラッチバッグがあるから。

それを合わせた状態にして、
手持ちのパンプスを合わせて
画像に納めて送ったら。

パンプスは…私のを
巴姉に貸してあげると言って。
私もちょっとパンプスの
色味が浮いちゃうかなって
思ってたんだけど。

ハッキリとパンプスが浮いちゃうと
妹にスパっと容赦なく言われてしまって。
足のサイズが一緒なので、
当日は妹のパンプスを貸して貰う事で
妹とのやり取りは済んだのだけど。

『巴さん、
何してるんですか?』

「あ、家の手持ちのアイテムと
コーディネイトどうかなって
ちょっと確認して見てただけだよ」

『すいません…巴さん、
折角の土曜日なのに僕の用事に
付き合わせしまいまして…』

「ううん、いいの…。
その…港斗君は…良かったの?」

『良かったって何がですか?』

「だってそんな港斗君の
職場の人が一堂に会する場所に
私を連れて行っちゃったら…」

『だから、僕は職場の人には
巴さんの事を婚約者だって
話してるって言いませんでしたか?
巴さんを同伴して
参加できて、僕は嬉しいですよ』


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