第11章 12月9日の土曜日~10日の日曜日
怒っては…居ないけど…、
でも…、その…何と言うか…。
彼から感じる空気が甘いし…。
それに…、
さっきから…距離が…近い。
『巴さん』
今自分が巴の指にはめた
指輪を港斗が指でなぞって行くと。
自分の手を巴の手に重ねて
ぎゅっと…手を握って来る。
彼の顔が近付いて来て。
「み、港斗君…?」
『大丈夫…ですよ…?
皆イルミネーションしか
見てませんし、見えてませんから…』
ちゅ…ッ…と数秒だけの
触れるだけのキス…をされて。
この状況に巴は顔が
外に居るのに熱くなってしまって。
そのまま彼にギュッと抱きしめられて。
自分だけ、冬なのに
熱くなってしまって居た。
イルミネーションを楽しんで、
そのまままた車に乗って
そのまま車で20分程の場所の
和食のチェーン店の居酒屋に行って。
ローストビーフとか
一人鍋ですき焼きが食べれたり
お刺身の盛り合わせとか
食べたい物を頼んでお夕飯にして。
牡蛎と牛しぐれのわっぱ飯が
美味しかったんだけども…。
デザートに彼はチョコレートパフェを
注文して、私は手作りの
ミルクレープロールを注文して。
晩御飯を食べたお店からは
15分も掛からない距離にある。
彼が…探してくれていた
この辺りの良い感じのラブホテルの
駐車場に車を駐めて。
車から降りて、
荷物を持って貰って
タッチパネルのある
フロントへと移動して行く。
あちこちにチェーンの
ラブホテルのある
プラザアンジェログループの
ジャガーホテルだと彼が言っていて。
内装は豪華な感じだが
割とお値段はリーズナブルな
感じの価格設定だと言って居て。
宿泊で、一番高い料金の部屋でも
12000円なのだと言って居て。
毎回ラブホテルとか、
お金がかかるんじゃないかって
前に私がホテル代を
気にしてた感じだったからと。
安いけど良い感じのホテルを
選んでみたと言う事だったらしい。
一番高い部屋で、土曜日なんて
一番お値段が高い日に
宿泊で12000円は安い気がする。
それも何時に入室しても良いらしく、
入室した時間から14時間と言う
料金の算出方法らしくて、
良くあるラブホテルの〇時からが
宿泊の時間でその時間までは
前延長が掛かるタイプに比べたら。