第11章 12月9日の土曜日~10日の日曜日
『でも…、
確かに…そうなったのは…。
まだ2回かも知れないけど…
巴姉は、
それでいいって言うけど…ッ。
なんで自分の彼氏が
浮気してるかもって時に
そんなに落ち着いてるのよッ!』
こっちの態度が煮え切らないからか
千冬の方がお怒り爆発な様子で。
私が冷静で居られる理由が
気になって仕方ないみたいなんだけど。
「まぁまぁ…落ち着いてって…
今日彼と会う約束してるから、
ちゃんと…、今日の昼間…の事
彼に聞いてみるから、千冬も
それなら納得できそう?大丈夫?」
こっちが浮気されているかもなのに、
何故かそれを目撃した千冬を
慰めて落ち着かせると言う
訳の分からない構図になって居るのだが。
「何で…お姉ちゃん…あの
雄介さんにも浮気されて
捨てられたのに。そんな風に…
平気で普通にしてられるの?」
正直…、あの…水曜日の彼の様子も
いつも通り過ぎる位にいつも通りで
先の話ばっかりずっとしてて。
何で冷静で居られるのか…って
言われてしまえば…
港斗君に愛されてる自覚が
私には…ちゃんとあるからだ。
2股かも知れないけど…、
彼が私に過剰にまでに示して来る
愛情とかの表現を見てたら…。
私に対する気持ちが…
0とは思えないし。
って思ったんだけど…
それを千冬に言ったら
どうせ男なんてってまた
話が長くなりそうだったから。
彼に今日それを確認すると言って、
妹の千冬を納得させて
彼がアパートに来るまでに帰らせた。
ここで彼と千冬が
鉢合わせるのだけは
千冬が何を言い出すか
分からないので
私としては、
それを避けたかったのはある。
千冬を帰らせて、
彼がうちに来たのは
20分程してからで、
時間は17時前だった。
『すいません、巴さん…
今から大沢まで行きましょうか?』
彼の運転する車に乗って、
大沢の道の駅までは
車で1時間無い位。
彼の車に乗って、
話を切り出すタイミングを
巴が…見計らって居ると。
『あの…巴さん…、
来週の土曜日…なんですけど、』
「うん?何?来週の土曜日も…
お昼間は用事があるの?」
『巴さんが
嫌じゃ無かったら…
の話、なんですけど…』
そう彼が話を切り出して来て。