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12歳年下の彼に溺愛される話

第11章 12月9日の土曜日~10日の日曜日





『巴さんからしたら、
知らない人ばっかりの場所だし
僕としては…来てくれるって
言って貰えたら嬉しいんですけど…』

「ね、ねえ。港斗君。
何の事なのか、
話が全く見えないんだけど」

『ああ、すいません。
説明しますね。神戸の
北野にある、一棟貸し切りの
邸宅の会場で、職場の同僚が
結婚式をする…んですけどね…。
どっちもうちの職場の同僚で、
奥さんとは僕は同期でして…。
僕が昔パソコンでデザインとかを
したりするのをしてたので…。
当日に流すムービーの編集とかを…
あれこれ…相談しながら仕上げてて…』

要するに…、昼間に千冬が
一緒に居るのを見かけた女性は
港斗君の職場の同僚で。

今日は数人の同僚と一緒に
最終的な余興の確認とか…を…したり
手作りの式みたいな感じなので。
その辺りの打ち合わせをしてたみたいで。

まぁ彼が…嘘を言ってる感じも無いし。

千冬が送ってくれた画像があるから。
一緒に映っていた女性が
本当に彼の同僚なのかとか
それの準備に掛かって居たのかは
来週の土曜日の結婚式に
私もお邪魔すれば…
全部わかるだろうけど…。

『あの…それで…
僕、巴さんに謝らないと…
ダメな事がありまして…』

そう申し訳なさそうに彼が
こっちの顔色をうかがいながら
そう言い出して来て、やっぱり
その準備をしながら
同僚の女性と疚しい関係に
進展してしまったとか…??と
そんな事を…打ち明けらえるのかと
一瞬巴は、
身構えてしまって居たのだが。

「謝らないと
ダメな事って…?何なの?」

『その…僕の職場の…連中に…
巴さんの事を…
彼女…って言わないで
その、”婚約者”って言っちゃってて…。
まだ…巴さんに正式に
プロポーズした訳でも…無いのに…。
自分の希望、言っちゃって…まして…
その…出来たら…当日は…、
彼女として…じゃなくて…』

ぱちぱちと…港斗の言葉に
巴が自分の目を瞬かせて居て。

「恋人として…じゃなくて、
その結婚式に…私に…婚約者として
出席して欲しいって話…??なの?」

『そうなんですよ…、職場の
同僚ばっかり集まる結婚式ですし。
僕も…巴さんも、
気を遣うだろうし連れて
来れないって断ったんですけど…』


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