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12歳年下の彼に溺愛される話

第77章 梅雨は紫陽花



車で10分程移動して
着いたのは新神戸駅の近くの駐車場で。
ここが…彼がもう1ヶ所行きたいと
話していた場所のある辺りみたいだった。

新神戸駅は新幹線が停車する駅だけど…。
三宮とか神戸駅に比べると、
新神戸駅の周囲は閑散とした感じがする。

『あの生田サン…目的地って…』

『目的地は、この上』

確かにここからなら…歩いて
三宮まで行ける範囲だし…。
まだ時間も早いんだし、
現地解散しても二人が帰路につけず
途方に暮れる心配もない…。

「え…でも…営業してるの?」

『ロープウエイ動いてるでしょ?
ハーブ園は17時までですけど、週末は
上の展望広場は20時までやってるんで』

確かに布引ハーブ園に行く
ロープウエイは次々に昇って行っていて。
ハーブ園山麓駅で往復のチケットを購入する。

「こんな時間…も営業してたんだ…」

『上った先のあそこだけですけどね?』

ロープウエイは次々に来るから
グループ毎に案内してくれるので
先に私と港斗君が乗って、
葵ちゃんと小林君に乗って貰う事にした。

乗り込むところは数台が
溜まってる感じだったけど。
出発する時は間隔を調整してるらしく
前のロープウエイが見えなくなってから
私と彼の乗ったロープウエイが出発した。

その頃にはすっかり暗くなって居て、
神戸の街の夜景が…2人きりの
ロープウエイから見下ろせる。

『今日みたいなお天気の日は、
六甲山みたいな高い場所から
遠くの夜景を見るより、
こう言う…街から近い場所から見る方が
夜景が…綺麗に見えますからね…』

「來翔さんが…夜景見たら良いって…」

『夜景見れる場所は…沢山ありますけど、
2人だけって…難しいでしょ?
ふたりが上手く行ったら、帰りも
2人きりで…夜景見ながら帰れますからね?』

そう言いながらぎゅっと
彼がバックハグをして来て。
こっちの頬に頬をスリスリとして来る。

キス…したいんだろうな…と
そんな甘いムードに思いつつ。
彼からのキスを受け入れた。

『あっちに着いたら、後は…もう…
僕達は…適当に…あの2人だけ
上に残して帰りましょうよ…
そうだなぁ…あそこ行きますか?
明石舞子藩台場跡…あそこ
あんまり人いませんし…穴場ですよ…』



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