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12歳年下の彼に溺愛される話

第77章 梅雨は紫陽花



こっちからどうって言わなくても
2人で乗る事にしたようで、
観覧車に乗る2人を下で
ブラブラして待ってるからと見送った。

『…と言いましたけど、
巴さんも観覧車、
一緒に僕と乗りたかったですか?』

「わ、私と港斗君は…いつでも
乗りたいって思った時に乗れる…し…、
今日は…自分達がどうのこうのじゃなくって
あの2人が主役だから……」

観覧車…に乗った二人が戻って来るのを
海沿いのプロムナードを歩きながら
待っていたんだけど。
丁度…コンチェルトは今の時間は
トワイライトクルーズに出ている時間なので
モザイクの所にその姿はないが…。

『モザイクは…僕と、
巴さんにとっても
大事な思い出の場所ですもんね…?
あ、そうだ…明日…リベンジしましょうよ』

「リベンジって?」

『だって結局、あの時
僕、スイパラ行ってませんし、
明日、スイパラリベンジしましょうよ』

そう…恋人同士になる前に
スイパラ事、スイーツパラダイスでの
例の一件の話を彼がして来て。
明日、その時の埋め合わせをしようかって
そんな話を彼として居たら
2人が観覧車から戻って来て。

じっと…港斗君が小林君を見てたけど
首を横に振ってたので、
まだ…告白してない…みたいだった。

『今日は…次の場所で、
現地解散でも良いですよね?』

いつもなら、帰りは垂水駅で
ふたりとは別れる感じだけど
今日は現地解散だと彼が
葵ちゃんと小林君に提案して。

『そ、そうですね…いつも…
垂水まで…お世話になってますし
全然……この辺りからなら帰れますし…』

2人がどこに住んでるかは知らないけど
もしかしたら垂水駅よりも
別の沿線使う方が近いかも知れないし。

『だったら…送るんで…僕…』

『え、い…いいんですか?小林サン…』

『そう小林君が言ってるんですし、
エビちゃんは家の方角とか
気にしないで送って貰ったらいいですよ』

そう…小林からの申し出を
素直に受け取る様に…と彼が言って
葵が自分の首を縦に振って同意する。

『じゃ…じゃあ…お言葉に…甘えて…ッ、
お、お願い…しちゃいます…ね?』

そう言って頬をほんのりと
葵が赤く染めていて。
恥ずかしそうにしてる2人を見てると
こっちが…なんだか恥ずかしくなって来る。


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