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12歳年下の彼に溺愛される話

第5章 芸術の秋…とかしてみたり



しばらく買ったシャボン玉で
ふたりでそれぞれ遊んでいると。

『巴さん、どうですか?
巴さんもクマの方使いますか?』

「うん、良いの?やってみたい」

このクマの形のシャボン玉は、
小さい頃に持っているお友達が
羨ましくて欲しかったけど…
買って貰えなかった記憶がある。

「ねぇ、このクマのシャボン玉って
幾らぐらいする物なの?」

『1000円ですよ、それ』

「1000円なんだ…これ…ッ」

とらやの単品のが30円で
100円均なら5本位
液が入ってるのとか、
ステッキみたいになってる
沢山作れたり大きいのが作れるのあるし。
どうりで…ダメって言われるよなと。

そんな事を思いながら
フゥー――と、
クマのシャボン玉を吹くと。
沢山のシャボン玉が…ゆっくりと
その数を減らしながら
空の方へと上って行くのが見えて。

下から、そのシャボン玉たちが
昇って行くのを2人で見上げていると。

ぎゅ…っ…と港斗が手を握って来て。
きゅ…と…巴もその手を握り返した。

『良いですね…、シャボン玉も』

そう言いながら笑って居る、
港斗君の後ろにシャボン玉が見えて。
少女漫画…の1コマみたいって
そんな事をつい…考えてしまって。
ぷっ…っと吹き出し笑いをしてしまって。

「そうだね、偶には…良いね」

こんな感じで…

1日のデートは過ぎて行って。

その夜も…、彼はうちのアパートに

泊って、そのまま月曜日は

一緒に家を出て仕事へと向かった。

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