第67章 秘密の場所
自分の中が彼で満たされている様に、
自分の心の中も…彼で
満たされていて。自分で…彼も
同じ様に…満たされているんだって…。
そんな感覚を…共有してる様な…
そんな…セックスをして…。
殆ど…動かさないで
繋がってたけなのに…満足感が
…凄い…あった…んだけど…。
バレルサウナの隣に備え付けてある
シャワーで身体を流して。
パジャマを着て…サウナストーブと
バレルサウナの電気をOFFにして。
キチンと…鍵を掛けて
家の中に静かに2人で戻った。
家の中なのに…離れたくなくて
手を繋いだまま移動して。
洗面所の所にある斜めドラムの洗濯機に
彼がバスタオルを入れようとしてたので。
そのまま…そこに入れて
染みが残っちゃったら嫌だったので
洗面台で水と石鹸で綺麗に洗ってから
洗濯機の中にバスタオルを入れて。
「あ、…スイッチ…入れちゃうの?」
『ドラム式静かですし、
寝てる間に乾燥も終わってますよ。
父さんには…タオル…
持って帰って処分するからって言ってますし』
あれ?…って違和感を感じて…
彼の方を見ると、
彼がこっちの視線から視線を逸らせてて
私が知らない所でお父さんとは
色々と話が付いてた…感じ…がして…。
『家に…年頃の息子が居ると…
うちの両親も…気を遣うみたいですよ?』
と…彼の言葉に奏多君の顔が
頭の中に浮かんで来て。
彼のお父さんがあのバレルサウナを
あのサイズ感で特注で作った理由が…
家の敷地の端の方に…設置する場所を
作った理由とかも…何となく…察して。
子供が居たら居たらで…
そう言うの…あるんだなぁ…とかって。
明日の朝ご飯の時…どんな顔を
すれば…良いんだろうと思ってしまいつつ。
彼と一緒に…手を繋いで
彼の部屋に戻った。
『このまま…今日は、手、
繋いだままで寝ましょうか』
「うん、手繋いだままがいい…」
『巴さん……あんまり…僕を
喜ばせる様な…事すると…
僕のこっちが…
納まりそうにないんですけど…。
そんな…顔しながら…、
可愛い事…言われちゃったら
…我慢できなくなりそうですよ?』
「もう…数日…だけ…我慢して…ッ、
30日…、30日だったら
その、…大丈夫…だからッ」