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12歳年下の彼に溺愛される話

第66章 先月の話……



3人掛けの余裕のサイズの
大きなソファなのに…、
3人で座って窮屈な思いをしていて。

奏多君が港斗君に一緒に
マリオカート使用と誘ってくれて
2人で2階に上がって行ってしまったので。

亜希子さんがさっきの
お片付けをするのを
こっちがお手伝いを申し出て、
キッチンのシンクに運ぶのを
手伝ったりしていると。

中身が残っているグラスを
彼女も…運んでいたのだけど
ドンっと…すれ違いざまに
ぶつかられてしまって。

着ていたワンピースに…
グラスの中のオレンジジュースが掛って。

『あら、大変…、
すぐにお洗濯しないと…
ジュースが染みになっちゃうわ…』

そう亜希子に連行されて
そのまま…亜希子が使って居る部屋まで
連れて行かれてワンピースを脱ぐと。

『お洗濯してる間、これ着てて?
もう…私には着れないデザインだし…』

そう言って…ハイブランドの
胸のラインを強調するデザインの
ワンピースを代わりにと
貸して貰ってしまって。

自分の着替えがあるのでと
お断りをしようと思って居たら。
もう…押し付けらえてしまって
汚れた方は持って行かれてしまって。

とりあえず…これを着ないと
この部屋からも出れないので。
亜希子さんに貸して貰った
ワンピースを着て…外に出ると。

廊下の方から話し声が聞こえて、
そのまま…出るに出れなくて
巴は…元居た部屋に引っ込んだ。

ドアを締めようとした時に
亜希子と紫苑が話している
会話が聞こえて来て。

『紫苑ちゃん…、さっきのアレは
どう言うつもりなのかしら?』

『どうって…どうも…こうもないし…、
それよりも…あんな
…年増女の何が言い訳?
亜希子ママも…あんな年増より
若くて顔もカワイイ私の方が…
港斗のお嫁さんにピッタリだって
そんな風に思うでしょ?』

トントンと…階段を
誰かが降りて来る音が聞こえて来て。

『何の話してるのかと思ったら
そんな話したくて、
紫苑は家に残ったの?』

港斗君が…こんな風に
圧を掛ける様に何かを言うのは珍しくて。

『あの女に…あの時の事、
全部私の口から話しても良いのよ?』

『あの頃の僕は…そうだったかも
知れないけど…、今の僕は違うから』


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