第1章 好きと言わせたい
「れ…恋愛対象として…みたことがない……?」
「うん。」
早朝、思い切ってっちに想いを告げると信じられない返事が返ってきた。
生まれて初めて…そんなこと言われた……
っちは俺のこと…
なんだと思って……
「幼馴染だと思ってるよ。」
「…え……なんで…考えてること…わかったんすか……」
「…声に出てる……」
「…………」
「…えっと……大切な幼馴染だとは思ってるよ…?」
その言い方だと…余計に傷つくっす……
あくまで…幼馴染で…
友達以上恋人未満ってことっすか………
俺は、っちからの返答にため息をつき道の端で座り込み落ち込んでいた。その姿を見てっちは呆れたようにため息をつく。
「涼太…
先に行ってるね…?」
「えぇっ⁉︎…ちょっ…!
冷たくないっすか!!」
「…何が…?」
「そこは……いや…落ち込んでる俺が良くないっすね…」
「…?」
落ち込んでる俺をほっといて先に行こうとしてるっちを引き止める。もう少し、これからは意識して考えてほしい…俺の告白に対して少しも微動だにしないっちに言いかけると途中で止める。