第4章 コードネーム ※
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赤くて小さくて、柔らかい唇。
やっと触れられたソレは俺の唇に吸いついてきて、一度重ねただけで離れられないと確信した。
部屋中に響くリップ音と艶のある吐息が欲を掻き立てる。
こんな蕩けた顔をして、こんなエロい声を出されたら・・・一瞬で落ちるのも納得だ。
キスをしながら首が痛いと訴えてくる女を運んで、ソファに寝かせる。
何だ、この軽すぎる身体は。
ちゃんと食ってんのか?
今度美味いもんをたらふく食わせてやるか・・・と柄にもないことを考えた。
「おい、こっち向け」
「・・・・・・んっ・・・!」
舌を口の奥に入れて口内を余すことなく味わう。
舌、上顎、歯列・・・・・・順番になぞっていくとだんだん呼吸が短くなり、口の端から唾液が垂れてきた。
「はッ・・・ん、ぅ・・・はぁ・・・ッ!」
「何、遠慮してんだよ・・・お前も舌絡めろ」
「ふ・・・・・・んぁっ!ッは・・・・・・」
躊躇いながらも頬を紅く染めて舌を絡ませる姿が堪らない。
全力で拒否されるのを覚悟していたのに、意外にもすんなり受け入れられて肩透かしを食らった。
コイツもこうなることを望んでいたのかと思うほど。
「っん!はぁ・・・い、や・・・ッ!」
「ココ、弱いのか?」
耳から首筋に掛けて指を這わせていると、腰をくねらせ善がり始めた。
耳を触りながら首筋に顔を埋めて香りを吸い込む。
甘くて美味そうな香りに誘われて、口付けをしたり舌先でチロチロと舐めたりしていく。
「ふあッ・・・!!あ、ん・・・ッ」
「フッ・・・良い声出るじゃねーか・・・」
甲高い善がり声に自分の身体も疼いて熱くなってきた。
常に気を引き締めていないと、女の色香にやられそうになる。
「・・・お前、もっと首の詰まった服を着ろ。
目の毒だ」
「え・・・?やッ・・・!あぁっ・・・!!」
首元が大きく開いたニットから覗く、胸の谷間。
コイツが部屋に現れてからずっと気になっていた。
手を突っ込んでくれと言っているようなものだろ。
「ひゃっ・・・あ、あん・・・ッ!や、だ・・・」
「あ?やだ?感じすぎて嫌なのか?触ってほしかったんだろ?」
「あぁッ!!んっ・・・はぁ・・・ッ!」
否定の言葉を発しながら「もっと」と訴えるように目を潤ませている。