第14章 平穏な日々 ※
ジンとギムレットがキス・・・・・・。
手でヤった?
ジンがあの子を気持ち良くしたということ?
ジンの身体も触られたの?
ギムレットから聞いていたため覚悟はしていたが、ジンに直接聞くと嘘ではなかったのだと息苦しい感覚に陥った。
最後まではシていないけど・・・・・・触れ合った。
ギムレットは降谷さんの命令に従っただけ。
──誰も悪くない。
複雑な感情を誤魔化して何とか自分を納得させようと、心の中で何度も繰り返した。
誰も悪くない。
誰も悪くない。
誰も悪くない。
「誰も悪くない・・・けど・・・。すみません・・・嫉妬、してます・・・・・・」
「チッ・・・・・・お前は毎回・・・・・・煽り過ぎなんだよ・・・ッ」
「んッ・・・!!」
熱い吐息と共にジンの唇を押し当てられる。
深く、角度を変えて何度も、何度も・・・
食べられてしまうのではないかと思うほど。
ヌルッと口内に侵入してきた舌も熱くて、お互いの体温が上昇していく。
「ん、ふ・・・っ」
「・・・・・・舌、出せ」
「っあ・・・・・・んぅ」
グチュグチュと唾液が絡み合って。
煙草の味がするジンの舌を味わい続けていると次第に熱に浮かされたように、ぼーっと力が抜けてくる。
無意識にシーツを掴んでいた手はジンの首に回され、彼の手は私の頭と腰へ。
しっかりと押さえ付けられて攻められる行為は、気持ちが昂って物凄く興奮した。
ジンになら多少酷く扱われても構わない。
どこにも行けないように、腕の中に閉じ込めてほしい。
私も・・・・・・閉じ込めていいですか・・・・・・?
「・・・・・・」
「ん・・・っ、ジン・・・・・・」
大好きな人の大好きな声で自分の名前を呼ばれている。
"ミモザ"の時よりも、やはり本当の名前を呼ばれるのは格別だ。