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【名探偵コナン】色あせぬ恋【R18】

第10章 あなたは誰?




「ミモザ・・・・・・ここにもう一度付けろ」

「・・・ふふっ。昨夜たくさん付けたのに・・・」

「いいから黙ってやれ」

「はい・・・」




言われた通り、ジンの顎裏を強く吸って印を残す。


消えないようにと昨夜も何度も吸い付いたのに、彼はまだ足りないと言う。


同じ場所に付けているため紫色になってしまっているけど・・・痛くないのだろうか。



「んっ・・・・・・すごい、くっきり付いてますよ」

「あぁ。・・・お前は胸の先にするか?」

「や、ん!待って・・・そこも昨夜たくさん・・・っ!!」





ジンの体力は尋常ではない。

常に触れられる距離にいて、ずっといやらしい手と唇が私の身体を這い回る。




──全身、彼の所有物だらけだ。





「続きは移動が終わってからだな」

「・・・・・・はい」



ジンと2人で暮らせると思ったら・・・ドキドキして一睡もできなかった。


こんな形だが、好きな人と2人だけの家というのは乙女心をくすぐられる。





「ミモザ、目的地に着いたら聞きたいことがある」

「え?何ですか?」

「着いたらと言っただろ」

「え・・・気になります・・・・・・」



今聞いてくれてもいいのに・・・。

改まって言われると余計に気になって仕方がない。



本人は目的地に着くまで口を割らないと言わんばかりの表情で。


それならばと早急に部屋を後にし、ウォッカが待っているエントランスへ足を進めた──










「おはようございやす。手筈はすべて整ってやすぜ」

「おはようございます。ありがとうございます・・・何もかもすみません・・・」

「世話になった」










──────え?






世話になった?



今・・・ジンが言ったの?



彼が労いの言葉を掛けるなんて・・・

ウォッカも驚愕して目と口が大きく開いている。




「ジン・・・・・・熱ありますか?」

「バカなこと言ってるなよ、行くぞ」




ふん・・・っと背を向けたしまったが、頬を赤くして照れている姿が愛おしい。








これからのことは何も決めていない。



今はジンの隣にいられる幸せを噛み締めながら彼の後に続いた。


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