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【名探偵コナン】色あせぬ恋【R18】

第9章 渡さない ※




────ミモザの視界にバーボンを入れたくなかった。もちろん、その逆も。


ミモザは肯定も否定もしなかったが、2人が男女の関係であったことは確実で。


バーボンと切れてから俺の元へ来た・・・と考えて間違いはないだろう。


俺を選んだのなら、もう二度と関わらせたくない。


同じ組織内にいようとアイツのことは信用していないからだ。





「んっ・・・・・・。あ、付きました!」


キスマークを付けたいがハイネックや髪で見えない・・・と1人でブツブツ悩んでいたミモザ。


ようやく決めて吸い付いた場所は、顎裏。


誰からも見えなそうだが・・・・・・本人は満足そうに頷いているからまあこれで良いのだろう。


苦戦している間に甘い香りを堪能できたため、こちらも満足だ。



「嬉しい・・・・・・」



付けた印を指でなぞりながら、照れたように微笑むミモザを・・・・・・一生閉じ込めておきたいと思った。







「はぁ・・・。すみません、そろそろ・・・ギムレットに連絡してきますね」

「あ?あれは必要ねぇって言っただろ。他の奴に任せておけ」

「そうしたい気持ちもありますけど・・・ベルモットに頼まれたので・・・」


俺よりもベルモットの言うことを聞くのか?

気に入らねぇな。



「一応・・・任務は頑張っているので・・・彼女に銃は向けないでくださいね?ギムレットは、ジンのこと・・・・・・あ・・・憧れてる・・・みたいで・・・」


顔を曇らせてまであの女を庇うなよ。



あの時は俺たちの邪魔をした煩い女を黙らせる為にしたことで、本気で撃つつもりはなかった。


コイツの方が怯えていたから・・・出したことを多少悔いている。



「俺はお前以外に興味はない。気にするだけ無駄だ。どうしても不安になるなら俺に何でもぶつけてこい」

「ジン・・・。はい・・・ありがとうございます!」



俺にはお前しかいない。

今も・・・これから先も、何があっても。




頬を染めて瞳を潤ませているミモザに気持ちが昂り、身体を寄せて口付けようとした時だった──


スマホが鳴り、画面には・・・"ギムレット"。



「あ・・・・・・すみ・・・んんッ!」



一度ならず二度までも・・・。


申し訳なさそうな表情のミモザに謝る隙を与えないよう、唇を塞いだ。


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