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【名探偵コナン】色あせぬ恋【R18】

第8章 可愛い後輩




「どうされました?声が・・・聞こえて・・・」

「っ・・・・・・」

「・・・問題ない」



大きい声が聞こえて駆け付けたのか、バーボンの姿が・・・───


密着している私とジンを見て言葉を飲み込んでいる。

昨夜はメッセージを無視してしまったが、この現状を目の当たりにしたら言わなくても理解するだろう。



ジンはバーボンを睨みながら私の腰を更に引き寄せて。

それに気付いたバーボンもジンを睨むような素振りを見せたが、すぐにいつもの笑顔に戻った。



「問題がないなら良いのですが・・・おや?あなたは・・・?」

「あ!ギムレットと申しますっ!よろしくお願いします!今はモデルとして潜入していて・・・」

「バーボン、コイツを乗せていけ」

「はい?」


何を言い出したかと思えば、バーボンにギムレットを撮影場所まで送っていけ・・・と。


彼女の言動に気味が悪いと引いてしまったが、ギムレットと組んでいるのは私だ。

バーボンに任せるわけにはいかない。



「ジン、ギムレットのことは私が頼まれたので行ってきます」

「俺は許可していない。勝手な行動をとるな。俺の側にいろと言っただろ?」



バーボンへの当てつけだろうか・・・。

ジンは最初から変わらず、私の側にいようとしてくれる。

私への想いの大きさをひしひしと感じられてくすぐったい。



しかし・・・私を守ってくれる嬉しさもありつつ、 バーボンからの視線が痛いほど刺さっていて複雑な感情だ。



「私、ジンさんに送ってほし・・・」

「さっさと俺の前から消えろ」

「ジ・・・ジン!」


カチャ・・・っと、ギムレットの額に拳銃が当てられて。

これ以上ジンの機嫌を損ねたら問答無用で撃たれてしまう。

銃を握っている左手を抑えて彼を止めた。



「ギムレット、今日はバーボンに送迎してもらって。よ・・・よろしくお願いします・・・」


ジンの手がピクリと反応したのがわかったが、抱き寄せられたままバーボンに頭を下げる。



はあっと、わざとらしく溜息を吐かれて・・・

「事情は後ほど伺いますので・・・行きましょう、ギムレット」

「・・・はい」



予想外に駄々を捏ねず去ってくれたことでこの場は収まったが・・・


未だ銃を固く握りしめている彼をどうにかしなければ────


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