第3章 好機な誘惑【エルヴィン】*
「すき、好きッ…えるびッ…!!」
まただ。
また言ってる。
貴方がこんなに可愛いなんて知らなかった。
興味を持たずにいたというのは強がりだ。
俺だって貴方に憧れていた。
しかし他の男のように貴方を口説ける自信が無かった。
だから
貴方にとって一夜の過ちでしかない俺に、これ以上期待させないで欲しい。
その後も数え切れない程何度もは絶頂し、俺も数回彼女の腹や尻に精を放った。
薬の影響なのか“中に出して”と俺がイきそうになるたびに強請られたが、取り返しがつかなくなってはいけない。
がどれだけ抜くのを拒もうと、必ず外へ吐き出した。
は最後の絶頂を迎えると気を失うように眠った。
汗や涎、涙、そして体液。
ドロドロになった彼女の身体をサイドチェストから見つけ出したタオルで丁寧に拭うと、そのまま隣に寝そべった。
規則正しく呼吸をする彼女の髪を撫でて思う。
薬の影響で恐らくは今夜の事を忘れるだろう。
でも俺は忘れたくない。
想いが溢れてしまったからだ。
俺が先に目が覚めたらここを去る。
そうじゃなかったらどうする?
俺と彼女の性格上、何も無かったように振る舞うことくらい出来るだろうが…
いや、その時考えよう。
俺は裸のまま眠るを抱き寄せて瞼を閉じた。