第3章 出会い
ユリ side
足音が消えるまで兵長の腕の中にいたのは覚えてる。
でも今の状況に関しては何もわからない。
私よりも少し身長の高い女が私の手を引いて勢い良く走っている。
何も分からずとりあえずはその女についていくことにした。
数分後
私が知っている場所についた。
兵長が
まだ兵長になっていない
あの時
住んでいた家だ。
イザベラとファーランとリヴァイでゴロツキをやっていた頃の家だ。
でもなんでここに、、、、、、、。
「ちょっと話そうよ!私の家で!」
明るい笑顔で話しかけてくれた。
「あ、、、、はい、、、、。ちなみに家って、、、?」
「家?目の前にあるのが私の家」
どういうことなんだ、、、、、、?
家に入るとアニメで見た風景と全く一緒だ。
夢なのか?
そう思ってしまうほど嬉しい。
家に入って女は紅茶を入れてくれた。
しばらくして二人でテーブルを囲んで話し合った。
「まず自己紹介からだね!」
「私はリオナ•ストーン。タメ口でいいよ」
明るく裏表のない人なのだろう秋奈に似ている。
綺麗な茶髪がなびいている。
「私はユリ。よろしくね。」
こっちも笑顔で挨拶をする。
「早速何だけどユリ。さっき誰になんであんなことになったのか教えてくれる?」
さっきまで穏やかで明るかった目は一瞬にして変わった。
冷静で真面目な目だ。
私は事細かく説明した。
もちろん転生したなんて事は言わず、普通に屋根から落ちたとだけ嘘をついたが。
「ありがとう。後一つ嘘ついてないよね?」
鼓動が早く動く。
バレた?
いやいやそんな訳、、、、、、、、、、。
「この聞き方じゃおかしいか」
「屋根から落ちたなんて嘘やめてもらえる?」
なんでわかったの?
これで壁外から来たなんて言ったらどうなることか、、、、。
どうしよう????
リオナの目がどんどん細くなっていく。
初対面の人を信じていいのだろうか。
分からないが
心のどこかで信じていいのかもと
思ってしまっていた。