第9章 初めての制服
目が覚めると自分の部屋じゃないことに気づいて、ガバッと身体を起こす。
『痛っ.......』
なんで裸?この腰の痛みはなに?
ぼんやりした記憶がどんどんクリアになっていき昨夜の出来事を思い出す。
『っっ!!』
私、弔くんと......。
思い出すだけでどんどん顔が熱くなっていく。
「よぉ。」
『ひっ!!』
いつのまにか部屋の入口に寄りかかり、こちらを見ている弔くんに咄嗟に布団で身体を隠す。
『弔くん.....!おはよ...昨日は───』
何を言う?寝ちゃってごめんね?ありがとう?いやいや、ありがとうは違くない?まだ起きてない頭をフル回転させて考える。
「フッ...昨日は意識飛ばすほど気持ちよかったみたいで。」
『なっ......!』
必死で答えを探してる間に弔くんがそんな事いうもんだから、恥ずかしくなり布団に潜る。
「黒霧から潜入の件で話があるから早く来いよ」
そう言って弔くんに布団を剥ぎ取られる。
『ぁ........やだ.....』
チュッ
『へ......』
「...............昨日.........可愛かった」
『っっ!!』
それだけ言い、私の頭に軽い口づけを落としてそのまま背を向けて部屋を出ていった。
『はぁ......』
再び上がってくる熱。うるさい心臓。弔くんに言われたからなのか、ただ単に女として可愛いと言われた事、なのか。なにが自分をこんな気持ちにさせているのか、私には分からなかった。
熱の籠った自分の身体を抱きしめるようにして、私はしばらく動けずにいた。