第7章 初めまして雄英のみなさん
イレイザーヘッドから拘束されていたを奪った脳無はを横抱きにし、死柄木の元へ戻った。
『ありがとう、脳無ちゃん。弔くんごめんなさい...』
脳無の腕からゆっくり降りて、死柄木に言う。
「初陣で、しかもプロ相手にあそこまでやれたんだ。俺はすごいと思うぜ。とりあえず反省は後だ、お前は黒霧の援護にいけ、極力戦闘は避けろ。ここは俺と脳無がやる。」
『了解』
の返事と共に死柄木はイレイザーヘッドへ走っていく。
『頑張れ、弔くん、脳無ちゃん』
は死柄木の背中を見送りながら、黒霧と生徒達のいる入口の方へ向かった。
が入口へ走る途中で色んな方向から見えた、黒霧のワープ。
『...はぁ......あれは......黒霧の...?生徒を分散させた?』
とにかく急がなきゃ.....
階段を登り入口へ向かうとそこには倒れている13号と生徒が数人いた。
私は咄嗟にスパイアイで13号と今いる生徒の個性を盗み見る。
1番厄介そうなのは...ブラックホール...
......ん?
『ドアが空いてる...』
あの黒霧のワープを振り切った生徒がいるの?
『...っっククッ.....ふふふ...あははは!!』
これが超難関校をクリアしてきた子たちかぁ。面白いなぁ。
「お、おい!なんだよ...あの仮面女....!」
私に気づいた口元以外が全身黄色いスーツで覆われた男の子が叫ぶ。
『ねえ...黒霧はどこ?誰がどうやってあのドアから逃げたの?』
ドアを指差し仮面の下で微笑みながら言う。
「黒霧って......さっきのワープゲートの事?あなた......誰なん...?」
13号の側にいた女の子が震えながら私に訊いてくる。
ピクリと動いた13号の指が私に向けられた。
13号の背中のやられ具合から見て、おそらくブラックホールで吸い込まれそうになった黒霧がワープを使い13号に背後からブラックホールで吸い込んだんだろう。
これをまともに喰らったら終わりだ。
『チッ』
恐らく黒霧は弔くんのところへ戻ったはず
私も合流しないと。
『じゃあ、またね。』
「あ、待て!!」
男の子が叫んだ途端、セロハンテープのようなものが飛んできた気がするが全て避けて弔くんの元へ戻った。