第5章 看病※
弔くんの止まっていた手が再び動いたかと思えば指一本で背中、腰、お腹をつたってツーッと撫でていく。
『んんっ』
これ、洗ってるの?洗うっていうの?
『んぁっ...と...むらくんっ...前はっ...自分で...あらえるっ...から...』
変な声が出てしまって恥ずかしくなる。
途切れ途切れの言葉でなんとか伝えるが弔くんの動きは止まらなくて、そのまま弔くんの指が胸の曲線をなぞるように行き来する。
なんとか両手で弔くんを押し退けるが弔くんの腕はびくともしない。
なんで...いつも弔くんと手合わせする時は私の方が強いのに...
全然力が...入らないっ
「後ろからこんな風に犯されて...感じてんの...?やーらし」
『やあっ......ちがっ』
耳元で時々漏れる弔くんの吐息と色っぽい声に身体の奥がドクンと疼く
「こうなる事...わかってたんだろ?」
それまで胸の輪郭を確認するように行き来するだけだった弔くんの両指が、小指だけを浮かし私の胸を鷲掴むようにして揉んでいく。
『んやあぁっ...だめ...弔っ...くん』
「ここ...すげー立ってんじゃん」
そういうと弔くんは私の胸の先端をピンッと人差し指で弾く
『あぁっ...!だめぇ...』
なにこれ...わかんないけど、気持ちいい...
目線を少し下にやれば後ろから弔くんに揉まれる自分の胸、耳元に感じる弔くんの熱い吐息と掠れた色っぽい声、視覚、聴覚からも快感の波に溺れそうになる。
「前も可愛がってやんないとな」
『へ.............?あっ......!』
胸から手が離れたと思えば、脇の下に手を入れて私を持ち上げくるりと一瞬で弔くんと向かい合わせに座らせられる。
『っっ弔くん...そんな見ないで...恥ずかし...』
「、綺麗だ...隠すな」
真正面で裸を見られるのは流石に恥ずかしくて、足を閉じ片手で胸と下腹部を隠すがあっさりとはらわれてしまう。
弔くんは露わになった私の身体を見るなりみぞおちにできた大きなアザに眉を顰める。
ゆっくりそこに触れ、「悪かった」と言う弔くん。
『へっ............?あぁ、全然...なんともないよ?』
今この雰囲気でそんな言葉が出てくるとは思わなくて素っ頓狂な声が出てしまい恥ずかしくなる。