第18章 期末試験※
相澤side
『ん.........』
しばらくして、ゆっくりの目が開いた。
大きな目をぱちくりさせ、長いまつ毛を揺らしている。
状況が飲み込めていないようだった。
何かに気付いたのか横に座っていた俺の方へ視線をやるとバッチリ目が合った。
『イレイザーヘッド.........』
コイツはたまにこうやって、名前じゃなくヒーロー名で呼んでくる事がある。
まぁ、2、3年にもイレセン、だとかイレイザーと呼ばせてるから構わないが......
確か校長室で初めて会った時も何度か言いかけてたっけな。
「目ぇ覚めたか....身体は」
『少し身体がだるいです、あの私......』
「あの後お前は、教室で倒れたんだ。そんで俺がここまで運んで、リカバリーガールに治癒してもらった。......教師の俺が気づけなくて悪かった。」
ここまでの経緯を説明してやり、自分のメンタルケアが怠っていた事を謝罪する。
『あ、いや、別に......先生のせいじゃない』
どこかバツが悪そうに下を向き気まずそうにする
「帰れるか?一応、親御さんに電話しとくが」
『いや、大丈夫です。1人で帰れます。』
下校時刻はとっくに過ぎていたので、心配させまいと親御さんに電話入れるかと確認したがそれはすぐに却下された。