第2章 捨てましょう、自己嫌悪感なんて ※微
「別に、悪くない個性だろ...」
ボソッと呟く死柄木。
「ほら言ったでしょう...?」
『うん...ありがとう!弔くん!黒霧!』
まるで何か吹っ切れたような顔で笑い、2人に飛びついた。
「さ、時間も時間ですし私はそろそろ夜ご飯作りますので。」
「ていうか、なんでこんな沢山りんご買ったの?」
のあんな姿を見たからなのか未だに顔の赤い死柄木はを押し退けて言う
「あ、あぁ......それは──」
『黒霧、私のために、でしょ?私が気兼ねなく個性を使えるように......』
口籠る黒霧に遮るようにして言う
「全く......あなたという人は勘がいいんだかなんとやら...回りくどいやり方で申し訳ありません。私にはこの方法しか......」
『ううん。ありがとう黒霧。』
「じゃあ、これでアップルパイ祭りだな」
「フフ、そうですね、ですがまずは夜ご飯です」
『黒霧〜、卵がうまく割れないよ〜』
が割る卵にはほとんど殻が入っていた。
「、優しくです。優しく、両手で。」
黒霧が見本を見せてやると、目をキラキラさせながらおぉ〜と喜ぶ。
「この卵を、フライパンに入れて火を通して......」
ケチャップライスの上に卵を乗せてオムライスを完成させる黒霧
『黒霧すごーい!!美味しそうだねぇ!』
「さ、食べましょう。死柄木弔、ご飯出来ましたよ」
「はーい」
『ねえねえ!私が卵割ったんだよ!2人とも、美味しい??』
口の周りにケチャップをつけたがテーブルから身を乗り出すようにして黒霧と死柄木に聞いてくる。
「卵割っただけじゃん.........うまいけど」
「こらこら、お行儀が悪いですよ。」
全く世話の焼ける子です...と思いながらもの口の周りのケチャップを丁寧に拭き取る黒霧だった。