第12章 2回目のvsイレイザーヘッド※微
「着いたぞ。」
『はい......』
起きてた事がバレないように平常心を保つ。
平常心...平常心...
ていうか、なんでこの男は普通でいられるの。
「制服に着替えたら、教室へ来い。総評したら今日は帰れ。」
『あれ、テストは2つじゃありませんでしたっけ』
「救助訓練は明日やる。......初日で今日は色々疲れたろ。」
色々、ねえ......。
ええ。あなたのせいで。疲れましたよ。
『分かりました。』
更衣室で、身体にしまってた制服とコスチュームを取り替えた。
イレイザーヘッドの言う通り1日で色々ありすぎたな...
早く帰りたい...。
せめて、他の生徒がいてくれればなぁ...
1週間教室にあの男と2人なんて、耐えられない。
『はぁ...』
深いため息をつき私は更衣室を後にし、教室へ向かった。
「お、来たな。まだ机はないからとりあえず、適当に座れ。」
教卓から1番近い前の席に座った。
何言われるんだろう。除籍はないって言ってたけど...
「はっきり言って、お前の身体能力はプロ並みだ。」
『へ...』
いきなりそんなこと言われるとは思ってもなかったのでびっくりして声が上ずる。
「反射神経、洞察力、加速度...どれをとっても、だ。」
『イレイザっ......相澤先生、さっきはヒーローになれないとか、今すぐ雄英出て行けとか言ってましたよ...』
「後半はお前の被害妄想だろ....。話を戻す。
お前の欠点は間合いの...............
詰め方が雑......バレバレだ......」
一瞬何か考える素振り見せたイレイザーヘッド。
ん?いまあった間はなんだったんだろう。
間合い詰め方か......弔くんと黒霧にも言われたな。いつかお前の負の要因になるとかなんとか......
「そういうのは癖になっていくからな。早いうちに治していこう。とりあえず、こんくらいだ。明日はまた別のテストがあるから今日はゆっくり休めよ。」
人のおでこに勝手にキスした男に言われてもなぁ...
『はーい』
雄英潜入1日目は波乱万丈な1日だったなと感じながらも私は帰路に着いた。
知らず知らずのうちにイレイザーヘッドが不信感を募らせていたとも知らずに